リハビリテーション科

リハビリテーション科とは

マッサージを加えたリハビリテーション
運動器疾患の機能的回復を目指します

さまざまな物理療法機械を用いて、患部の血行改善と除痛を行っていきます。
また専門のスタッフによる、関節の可動域訓練・四肢の筋力強化・マッサージによる血行改善を行っていきます。

当院のリハビリテーション科の特徴

運動器リハビリテーションセラピストの資格スタッフが対応

当院のリハビリスタッフは日本運動器科学会・運動器セラピスト研修会で研修を受けた、人体に関して深い知識を持つ運動器のエキスパートです。腰痛や肩こり・筋力強化・可動域訓練など様々な技術で、運動器の回復に努めます。
リハビリ開始前に医師から、「どの部位を重点的にリハビリをするのか」「症状を悪化させる姿勢や動作の注意点」などを細かく指示するので、患者さんは安心してリハビリを受けることができます。リハビリの機械・器具を用いた物理療法を併用し、効果を更に高めます。

主なリハビリテーションの内容

変形性膝関節症のリハビリ

筋肉がこわばっているので、太ももから脛までのマッサージを行い、筋肉のリラクゼーション・血行改善を行います。関節が拘縮してくるので、可動域訓練を行います。また、膝周囲の筋力が低下しているので、筋力強化を行います。ボールなどを使って自宅でもできるリハビリも指導します。

五十肩のリハビリ

肩の筋肉は首から背中と広範囲に付いているので、背中全体のマッサージにより、筋肉のリラクゼーション・血行改善を行います。肩関節の可動域は特に広いので、関節拘縮が生じやすい関節です。このため、可動域訓練も行います。また、肩関節は荷重関節ではないため、荷重をかけない生活指導を行います。

変形性腰椎症のリハビリ

腰椎の変形や椎間板の狭小化などにより背骨のバランスが崩れ、筋肉のこわばりなどが生じている状態です。脊柱管狭窄症とは異なり、坐骨神経痛はありません。
腰周囲の筋肉は体重を支えるために広範囲かつ、太くしっかりしています。このため、腰痛に対しては浅いところから深いところまで、万遍なく血行改善・筋肉のリラクゼーションを行う必要があります。様々な物理療法機器やマッサージを駆使して、痛みをとっていきます。

腰部脊柱管狭窄症のリハビリ

脊柱管が狭窄しているため、神経が圧迫されている状態です。坐骨神経痛は臀部から足にかけての痛みですが、原因は腰です。
腰痛や坐骨神経痛が出ているときに、無理に前後屈の体操や運動によって腰を動かすと脊柱管内の神経が腫れるので、無理はしないようにしましょう。坐骨神経痛が出ているときは腰を丸めて安静にしておくと脊柱管が広がり、坐骨神経痛が軽減します。リハビリメニューは変形性腰椎症に順じて行います。

脊柱側弯症のリハビリ(側弯体操)

小学校6年生から中学1年にかけて、身長がグゥンと伸びます。この頃に、脊椎側弯という脊椎が曲がってくる症状があります。学校の側弯検診で指摘された学生が受診されます。
当院では10項目からなる側弯体操を取り入れています。体の柔軟体操と腹筋、背筋や傍脊柱筋など脊椎を支える筋肉を強化する体操です。成長期が止まると側弯の進行が止まるので、それまで注意深く経過を見ていきます。

関節リウマチのリハビリ

関節の腫れや痛みがあるときは、無理に動かす必要はありませんが、まったく関節を動かさないでいると、関節が硬くなって動かなくなってしまいます。関節を温めて痛みを抑えながら、ゆっくりと関節の最大伸展、最大屈曲をとる必要があります。この際、力まかせに動かすと関節がつぶれるので、関節面に沿った動きが大切です。

骨粗鬆症のリハビリ

骨を強くするには、適度な骨への刺激が必要です。また転倒しないための足・腰の筋力をつける必要もあります。
日本整形外科学会で推奨しているロコモ体操などは、毎日簡単にできる太ももや足首のトレーニング方法です。この他、日光浴によりビタミンDが活性化し、骨形成が促進されるので、夏場であれば木陰で15分、冬場は30分の散歩を行ってください。

  • ロコモ体操
    机を用いた「つま先立」

  • ロコモ体操
    机と椅子を用いた「スクワット」

リハビリの効果を高める物理療法機器

当院にはリハビリを行うための様々な物理療法機器があります。温める場所や刺激を与えたい場所に応じて、リハビリ機器の種類を組み合わせていきます。

  • ホットパック

    温めたシートを患部に乗せます。表面からじっくり温めていきます。

  • 低周波装置

    電気の流れを利用して、靭帯や腱など比較的浅い部位の血行を改善します。

  • 干渉波装置(中周波装置)

    電気の流れを利用して、筋肉など比較的深い場所の血行を改善します。

  • マイクロ波装置

    極超短波を用いて、関節液を温めます。低周波装置・中周波装置より深い場所の血行を改善します。

  • 腰椎牽引

    牽引の力は体重の1/2までが目安です。椅子に座って、シートベルトをしてから、台座が動きます。腰の保温とフットポンプがついています。腰痛症・椎間板ヘルニア・椎間孔狭窄の症例に効果があります。

  • 頸椎牽引(従来型)

    牽引の力は体重の1/6までが目安です。多少の自由が利くので、圧迫感がなく、初めての方にお勧めです。頚椎症性神経根症や、変形性頚椎症による肩こりに効果があります。

  • 頸椎牽引(新型)

    牽引の力は体重の1/6までが目安です。頸椎を前方に角度をつけて牽引することができます。頚椎症性神経根症や、変形性頚椎症による肩こりに効果があります。

リハビリメニューの組み合わせ(一例)

  運動療法 ホットパック 低周波 干渉波 マイクロ波 頸椎牽引 腰椎牽引
変形性膝関節症    
五十肩    
腰椎椎間板ヘルニア    
腰部脊柱管狭窄症    
頸椎ヘルニア    
頚椎症性神経根症    
足関節靭帯損傷